Shovelog

Snow Lights Films

思い込みの食わず嫌い

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ヒーレー100/4がこんなに速いとは思わなかった。すっかり参った、これぞスポーツカーと呼ぶに相応しい。
この時代の英国車はMG-A、トライアンフTR-2/3、そしてヒーレー100/4が人気のスポーツカーだった。エレガントさでいえば断然ヒーレーに軍配が上がると考えていたけど、動力性能も合わせてやっぱりスポーツカーの王様かも。(MG-Aは乗ったことないですが/ジャガーは別格な。)
20代の頃、ビッグヒーレー3000には何度か乗った事があるんだけど、印象は重いかったるいだった。当時のボクといえばチューニングA型エンジンとライトウエイトこそが正義だと思い込んでいたからかもしれない。だからビッグヒーレーと同じイメージで2660ccのロングストローク4気筒をナメてましたごめんなさい。こんなにレスポンスよく、軽く吹け上がるとは思ってもみなかった。しかも排気量ゆえのトルクがすごい。2速発進がラクラクできちゃうくらいです。そうそう、ローはノンシンクロなので100/4乗りの方の多くは2速発進らしい。初期BN1の3速ミッションのBN1はシフト右下が1速、左上が2速でその下が3速というシフトパターンからもそれがわかる。しかしノンシクロとはいえ、スプリジェットやADO16やクーパーSなんかの1速の入りにくさとは比べ物にならないくらい入りやすい1速。
パワーがあるので交通の流れをいとも簡単にリードできるし、オーバードライブがあるので高速巡航もお手のもの。とにかくあまり神経質にならずに乗れる。色んな意味で目からウロコな車。昔のイメージでの間違った思い込みの食わず嫌い、いや、買えないから"食えず嫌い"でしたね。
いつのまにか相場は1000万円を超え遠い存在となってしまったヒーレー100/4、この車の回送を頼まれて冬晴れの朝、都内をくるくると走る。混雑する井の頭通りを抜けたら山手通りはちょっとだけスロットル全開をくれてやる。剥き出しの上半身に羽織るのは勿論英国製キルティングジャケットだ。20代の頃は似合わないと思っていたヒーレー100/4だけど、そろそろ似合う年齢になってきたかもしれない。やばいな・・・。

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