Shovelog

Snow Lights Films

レッドライト・ハタガヤ

f:id:honday3:20220413134135j:plainNikon FM2 Planar50/1.4 Honmachi Shibuya Tokyo

以前、ある写真家が年を取ると暗室で集中できる時間が短くなってくると言った。ある写真家は暗室は体力勝負だと言った。

水温が丁度いい週末は久しぶりに暗室に入った。久しぶりに新品の印画紙のハコ開けた気がする。最近は印画紙は8×10を使うので取り回しが楽だ。しかし引き伸ばし機の支柱が高いために台座をを少し低く設置してあるので2日間焼いていたら酷い腰痛となった。それでも現像液に浸けている2分30秒の間はずっとストレッチをしていたけれど効き目がなかった。翌日、40キロあるプレス機を机の奥から引っ張り出す際にさらに腰を痛めた。最近やっと写真家たちが言ってきた意味がわかってきた気がする。以前は一晩中朝まで焼いていたこともあるけれど、そろそろ無理が効かない身体になってきた。



たそがれ色のシムカ

f:id:honday3:20220405180151j:plainNikon FM2 Planar50/1.4 Tomigaya Shibuya Tokyo

人は生きてきたように死ぬのかもしれない。(五木寛之

先月、ボスが五木さんと会う機会があった。とても90歳になるとは思えない若々しい思考の方だったと言った。ボクはひと目でも五木さんを見たかったけれど、他の仕事で同行できなかった。もうこんな機会は二度とないだろう。

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f:id:honday3:20220405180115j:plainNikon FM2 Planar50/1.4


こんな旧式のキャブレターとは無縁のマクラーレンのスピードテイルを初めて見た。まるで宇宙船のようだった。幼き頃に本で見た未来の車にやっと近づいてきた。後方は720S。

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午前中に軽整備。ミジェットの足回りにグリス注入。ニップル以外の可動部はシリコンスプレーまみれに。少しだけキコキコ音が静かになった。スロットルの引っ掛かり多発でケーブルの取り回しを修正、プラグはキレイに焼けている。ぐらつくドアミラーを締め直すも台座のプラ部分がボロボロで固定ネジが効かない。ミニ用のTEXの中古でも探そう。あ、台座は違うんだった。

 

 

エントロピー・シティ

f:id:honday3:20220405175814j:plainNikon FM2 Planar50/1.4 Honancho Suginami Tokyo

センチメンタル・シティといえばギャランラムダな世代。
センチメンタル・シティ・ロマンスは全然わからない世代。
センチメンタル・ニューヨークは少し聴いた世代。
センチメンタル・ジャーニーは同世代。
センチメンタルな旅といえば荒木経惟な世界。

機械の最期を看取る

f:id:honday3:20220405180014j:plainNikon FM2 Planar50/1.4

新宿ニコンで壊れたD4を診てもらった。窓口の担当者はボクより随分年上の女性だった。失礼な話、見た目が機械には疎そうな感じで一瞬不安になったけれど少し話しただけで相当な知識と経験をお持ちなことをすぐに理解した。そこはプロサービスの窓口だから当然だった。担当の女性はD4を手に取り、使い込まれて傷だらけになった肩を少し撫でた後、首を傾げてゆっくりとボクに告げた。「申し訳ありません、この機械はもう直せないんですよ。」昨年いっぱいで修理対応期間が終わり部品はすでに無いとの事だった。一昨年シャッターをOHしたばかりなのに、絶望感でボクは大きなため息をついた。これが10年頑張ってくれた機械の最期だった。本当によく働いてくれたカメラだった。40年前のフィルム機は先日修理して絶好調なのにデジタル機械というものは儚いものだなと思った。窓口の女性は申し訳なさそうに「いかがしましょう」と言ったけれど「はいそうですか、じゃあD6をください」とはとても言い出せず、しかも納期はどの機種もほぼ2ヶ月待ちという状況だった。途方に暮れながらもカメラが無いのも仕事にならないのでとりあえずZ6IIを借り出してみることにした。しかし動きものをミラーレスで捉えるウデはボクには無い。

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f:id:honday3:20220405175901j:plainNikon FM2 Planar50/1.4 Minamidai Nakano Tokyo

昨夜の現場で絶大なる信頼を置いていたニコンD4が壊れた。まだ撮影が半分という所だった。ニコン一桁機がダウンするなんてあり得ないと思ったけれど、この10年フル稼働させた機械だからこれも致し方なしか。デジタルカメラが10年現役ってだけでも驚異的なのかもしれない。症状は液晶とモードランプがダウン。メニュー設定も見れず撮像の確認すらできない。しかしシャッターは切れるしカードにアクセスもあるようなので、フィルム機のように使うしかない。まあその使い方は慣れてはいるけれど仕事としての撮影でこれは些か心許ない。本当にデータが記録されているかどうかも確認できないのである。こういう時に限って予備機を持ってきていないのは本当に運が悪い。今年に入ってニコンが二台も壊れた。色々入れ替えの時期なのであろうか。
箱の中にあったとっくに切れた保証書には購入日は2012年3月となっていた。

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