Shovelog

Snow Lights Films

機械の最期を看取る

f:id:honday3:20220405180014j:plainNikon FM2 Planar50/1.4

新宿ニコンで壊れたD4を診てもらった。窓口の担当者はボクより随分年上の女性だった。失礼な話、見た目が機械には疎そうな感じで一瞬不安になったけれど少し話しただけで相当な知識と経験をお持ちなことをすぐに理解した。そこはプロサービスの窓口だから当然だった。担当の女性はD4を手に取り、使い込まれて傷だらけになった肩を少し撫でた後、首を傾げてゆっくりとボクに告げた。「申し訳ありません、この機械はもう直せないんですよ。」昨年いっぱいで修理対応期間が終わり部品はすでに無いとの事だった。一昨年シャッターをOHしたばかりなのに、絶望感でボクは大きなため息をついた。これが10年頑張ってくれた機械の最期だった。本当によく働いてくれたカメラだった。40年前のフィルム機は先日修理して絶好調なのにデジタル機械というものは儚いものだなと思った。窓口の女性は申し訳なさそうに「いかがしましょう」と言ったけれど「はいそうですか、じゃあD6をください」とはとても言い出せず、しかも納期はどの機種もほぼ2ヶ月待ちという状況だった。途方に暮れながらもカメラが無いのも仕事にならないのでとりあえずZ6IIを借り出してみることにした。しかし動きものをミラーレスで捉えるウデはボクには無い。

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