Shovelog

Snow Lights Films

ミジェット、エンジン始動せず

先月、MG DAYに出発する日からどうも様子がおかしかった。急にエンジンが止まったり、再始動ができないという事態が発生していた。MG DAY出発の朝も1時間ほどエンジンがかからずで諦めかけたほどだった。症状としては火花が全く飛んでいない感じで初爆の気配すらない。コイルを替えてみたりしたけれど改善せず。燃料ホースにはドクドクとガソリンは来ている。そうこうしているうちに急にエンジンがかかったりして、しかしアイドリング時にまた止まったりどうにも不安定。ボクのミジェットの点火はフルトラにしてあった。フルトラといってもシステムは大分古めかしいし、どうにもアンプが怪しげだったのでポイント点火に戻してみた。一体コイル何本持っているんだという具合に取っ替え引っ替えしたり抵抗付けたり外したり。一時的に調子はよくなるんだけれどまたダメ。火花は飛んでいるのになぜだろう。

こういう不調の時に遠出をする無茶をボクはやる。足でも使う車だから様子見ながら乗るなんて事はできない、ウミは出し切った方がいい。信号待ちで不動になったら押して出ればいいし後ろに車が詰まってたらセルで脱出すればいい。

そして案の定、一宮の帰路、豊川で完全にお不動さんとなってしまった。


これが地元でよかった。誰よりも信頼しているドクターの元へ運んでもらった。

ここに車を入れるのはMK-1クーパーS以来実に22年ぶり。20代の頃より長年お世話になっている工場で工場長とはかれこれ30年の仲でもある。

ガスは来てるしコイルは替えたし火花は出てるしと、テスター片手に一通り試した後、工場長からはキャブをバラせとの指示。彼は外したピストンを手にとって、ああやっぱりと言った。SUキャブのジェットニードルが脱落しかけていた。キャブは自分でOHしたし2ヶ月前にも掃除してあるから大丈夫との思い込みで完全に盲点だった。ニードルを固定するネジが完全に緩んでいた。ニードルが下に落ち込めばガス穴塞ぐしそりゃエンジンかからないわな。かかってしまえば負圧で浮くので高速などは調子いいだろうし。このネジを外したのはおそらくOHした時だろうか、締めが甘かったネジが一年かけて段々緩んできたのだろう。プラグが全く濡れていない事を確認すれば分かりそうなものなのに、まったくお恥ずかしいお騒がせな素人整備である。

SUキャブで時々あるんだよ、こういう事例が、と工場長。その他積もる話や懐かしい話もたくさんで一日どっぷりとここに座り込んだ。ミジェットがご無沙汰となってしまっていた人を引き合わせてくれた。
秋の強い風でシャッターが波打つ音を聞きながら、ここの一角で車をドンガラにして週末の度に通っていた頃を懐かしく思い出した。

 

 

 

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