Shovelog

Snow Lights Films

尖った心

f:id:honday3:20210312193457j:plainRolleiFlex3.5E2 jan.2021

散々待たされた。窓口でやけに動きの遅い女性が僕の書類を確認したのち、分厚いアクリル越しに何点か不備があるので再提出してくださいと言った。それはまったく事務的に冷酷なロボットのように言った。よく読んで書いたのに、せっかく新宿まで来たのにと、その分かりにくい引っかけ問題のような書類についていくばくかの不満を彼女にぶちまけた。もちろん威圧するほどでもないけれど、少しだけ声のトーンを大きめに色々はっきりと不満を申し上げた。女性は再度確認をしますといって椅子を回転させ、その大きなお腹を持ち上げるようにして立ち上がり自席に戻った。その瞬間、ボクは自分の不備はもちろん長い待ち時間も複雑面倒な書類のことも喉に閊えてキュっとなったモノをごくんと一気に呑み込んだ。

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