Shovelog

Snow Lights Films

あの頃の車



スポーツカーは英国、スーパーカーは伊国、その他一般的にガイシャといえばアメ車だった子供の頃、地方で育ったボクは街で会うガイシャはアメ車くらいしか見たことがなかった気がする。そんなアメ車も1980年代に入ると下火になり、ガイシャはベンツやベンベが当たり前となったバブル時代。

ある日友人がリンカーン・コンチネンタルに乗ってきた。会社を経営する父親の車だというけれど、ほとんど自分の車のように乗り回していた。厳つい角ばった70年代のアメ車のイメージが抜けきらないボクにはその流れるようなフォルムが新鮮に見え、記憶の中ですっかり止まっていたアメ車の変革を確認した。日本での3ナンバー専用ボディはセルシオやシーマが発売されたばかりの時代に5m20cmもあるそのボディはさらに大きく実に伸びやかでエレガントに見えた。

ミニに乗っていたボクにとっては何もかもが対極にある車で、雲のようなフワフワの革のシートと雲に乗っているようなフワフワのエアサスはまるでワタアメに座っているように気持ちよかった。厳ついオラオラ系のアメ車と異なり、どこかインテリジェンスなアメ車は夜の街に強烈に映えた。そして夜な夜なリンカーンに乗り込んでは夜の街に遊びに出かけたりした。
もう今ではこの型のコンチネンタルを見かけることは皆無だけれど、写真でも見たりすると今でもちょっとだけドキドキする。

コンパクトに見えるけれど全長は5.2メートルもありデカイ。

そして、この何年か後に日本で大ブームとなったフォード・トーラス。コンチネンタルともボディラインは当時のフォード系を象徴している。



にほんブログ村 にほんブログ村へ