Shovelog

Snow Lights Films

1984年



しばらく滞在していた愚息が置いていった小説を読んでみた。分厚いのが3冊。あまりに重いから置いていったのだろう。村上春樹1Q84だった。まずおそらく自分から買ってまでは読まない村上春樹。IQ84って知能境界のグレーの人の話だろうかと思ったらアイキューではなくイチキュー、年号だった。この分厚い物語を4日間で読み切ったけれど、ああやっぱり自分から選んでは読まない小説かなと思った。実に丁寧な展開で一気に読んでしまったほど先が気になる物語ではあるけれど、なんだろう、何か忘れものがあるような、そんな気がした。もうボクら世代だと村上春樹のモノガタリでトキメク年齢じゃなくなってしまったのだろうかと、ちょっと寂しく感じたりする秋の夜。

ボクの懇意にしているバンドも1984という曲がある。ちょうど20年前にレコーディングをした。彼ならもちろんジョージオーウェルの小説は読んでいたはずである。1984は彼もボクもノーフューチャーで一番やんちゃをやっていた年号であり、1Q84よりもっとハードな世界を生きて来たかもしれない。1999年に世界は滅びると本当に信じていたのである。

 

にほんブログ村 にほんブログ村へ