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Snow Lights Films

ボーダライン

f:id:honday3:20210421203614j:plainShibuya Tokyo 2016 / Plaubel Makina67

甲州街道から初台商店街の通りに曲がると、駅前あたりで警察官が5〜6人で何やらビラを配っていた。緊急事態宣言が近いから外出自粛を呼びかけているのだろうか、ついに警察にもお上から協力要請が入ったのかと思いながら見ていると、どうやら高齢者に声を掛けているようだ。ビラを遠目で見ると「詐欺」という文字が見えたので、ああ、オレオレ詐欺注意の呼びかけか、と思いながら通り過ぎようとした時、一人の警官と目が合った。彼はターゲットをロックオンしたようにゆっくりこちらに向かって来る。え?まじか、オレを高齢者扱いかよ?まだ20年以上早いぞ、これで声掛けられたらオレオレ詐欺に騙されるよりショックかもしれんな、なんて困惑していると、どうやら後ろにいたおじいちゃんがターゲットだった。おじいちゃんと言っても明らかに60代で、高齢者と呼ぶには失礼に当たりそうな中年と高齢者のハマザに属す一番ナーバスなお年頃だろう。きっと彼もショックだったに違いないぞと思いながら警察官を見ると、まだ幼さの残る20代だった。確かに彼らからすれば歳の離れた世代の年齢なんてなかなか判るもんじゃないよな。
30代の頃に仲間うちで、おっさんという年齢のボーダラインを考えたことがあって、ある結論に達した。医者と警察官が概ね年下になった時がおっさんの仲間入りだよなって。

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