週末は腰を据えて長編映画の「Grand Prix」を観る。Grand Prix 1966。
もはや55年も前に作られた映画になってしまったけどレース映像の迫力では未だナンバーワンでしょう。そしてなんといっても旧車好きにはたまらない葉巻型フォーミュラー。フェラーリ、BRM、ロータスに混じってクライマックスを積んだクーパーも見える。クーパーってF-1でブイブイ言ってたんだぞってミニクーパー乗りの人はあまり知らねえだろうな、いや、もはやミニとクーパーの区別すらよくわかってないよな?なんてブツブツ呟きながら鬼早のダブルクラッチとか極小ストロークのシフトとかリンケージからワイヤーが切れるところとか細かな描写に唸っていたわけなのですが、もうひとつの見所として劇中に出てくるたくさんの報道カメラマンたちが興味深い。当時のカメラはローライフレックスが多く次いでニコンF。ライカは見かけず、報道カメラは一眼レフへスイッチする過渡期でしょうか。その中で二眼のローライの使い方は実にダイナミック。報道カメラマンはスタジオのような上からファインダースクリーンを覗き込む撮り方はせず、ほとんどがスポーツファインダーで撮る、もしくは、人混みをかき分けてカメラを高く上げてノーファインダー撮る。このとき、少しでもテイクレンズを高い位置にするためにカメラを逆さにするのだ。いや、下からファインダーを見上げているのかな? それにしても逆さシャッターから巻き上げチャージの素早いこと。
劇中では随所に報道カメラマンが出てくるので当時のカメラ事情を見るのも楽しい。
映画「Gran Prix」はYoutubeでレンタル中。字幕なしなら無料版もある。