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Snow Lights Films

ストリートスナップ再考その1

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フジのPVの件では連日Twに意見が書き込まれている。ストリートスナップは写真の伝統ではあるが、芸術分野とはちょっと違う。スナップはドキュメンタリーの領域だ。よってアートを盾にする擁護派の意見は違和感がある。アート写真とは、一般的な写真的知覚の美意識を超えたところでアートに昇華するものであって、ただただカッコいい写真や美しいだけの写真は今の時代もはやアートではない。それは薄っぺらい。写真は紙切れだから薄っぺらい。あ、彼はデジタルだから薄っぺらいもナニもないんだ。美術・写真知識の薄っぺらさは語れば語るほどドツボにハマる。ただ、ボクの写真も同じ類だから別に彼の写真を真っ向から否定する意味ではなく、ボクの写真も彼の写真も同じで結局はマスターベーションだという事。だからこの気持ち良さは自分しかわからないし、他人に伝えるのは相当な思想と言語化が必要。「写真をわからない奴が意見するな」と押さえこむのは乱暴だ。
写真家は皆悩んでいる。ゴールのない、終わりの無い家事労働のようだと言う。
彼も未だ悩みながら撮っている途中だと思う。ただ、その悩み方が法的にギリギリグレーか黒かという事を悩むより、写真表現について悩んだ方がよっぽど健全ではなかろうか。もし仮にボクだったとしたら例えば梁丞佑さんくらい街の内部に深くえぐり込む事を考える。


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