Shovelog

Snow Lights Films

桜色と黄色

 

雨のせいで結局今年は桜見物をしなかった。コロナ前は毎年、桜を見るために大岡川沿いを歩いた。日の出町から出発して弘明寺で折り返す往復8キロを歩く。道中、川沿いに黄色のミジェット1500が置いてあるお宅がある。ハードトップが被せてありバンパーレスでセンスよくクラブマンレーサー風にカスタマイズされている。川沿いを歩きながら桜見物とこの黄色のミジェットの生存確認をしてくるというのが毎年恒例となっていた。

目黒川は近いけれど混雑しすぎてなかなか足が向かない。先日は恵比寿まで行ったのだけれど雨が酷くてそのまま戻ってきた。恵比寿へは深瀬さんの展示を観にいった。何年か前のフジフィルムスクエアの展示と変わって初期からの深瀬さんの集大成というべき展示だったが、松原団地も鴉もサスケも歩く眼も家族もそのほとんどが見たことのある写真だった。しかし誌面での活躍が多かった深瀬さんゆえ初めてオリジナルプリントを見る写真も多かった。中でも六切りピン貼りでのブクブクは見応えがあった。全体を見渡して思うのは、写真を楽しんでいる一方でそれを壊そうと必死に足掻くアーチストとしての深瀬さんの姿を強く感じることができた。レトロスペクティブというタイトルもあって非常にオーソドックスな展示で落ち着いて観ることがができる。素直に白黒写真を楽しむべし。

topmuseum.jp

 

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